薔薇の棘は何処へ

作者

私はママの身代わりだった。
楽しいとかそんな気持ち全くなかったけど、ぜんぶママに愛されるために必死でやってた。
なのに平然な顔で「アイツ」は現れた。

天才子役vs秀才子役





『エリカ…世界一可愛い私の子』




子役として私がドラマの主役に初めて抜擢された時、ママは私を抱きしめて涙を流しながらそういった。




「ママ…どうして泣いてるの?悲しい?」




『何言ってるの…嬉しいからに決まってるじゃない。今まで貴方の才能を信じてお金をかけてきた甲斐があったわ。人生で最高の気分よ。


どう?エリカも嬉しいでしょう?』



満面の笑みを向けられてそう聞かれた時、私は不思議と自分が全く嬉しさを感じていない事に気付いた。



どうしてだろう



でも、ママは喜んでる。




その事実に




「…うん!!」




笑顔を見せていた。