こんな世の中間違っている。小さい頃からの夢を叶え、そして挫折した男の負け犬の遠吠えである。旭理人は、大層不器用な人間であった。前職でのトラウマと、過去を引きずりながら再就職した某アパレルメーカー。配属先は、学生時代に憧れていた先輩、柴崎の務める百貨店であった。先輩と後輩の関係で良…もっと見る