滞在先から逃げ出したイリナは、列車で出会った不思議な雰囲気を持つ青年に、自分を婚約者の通う学園まで攫ってほしいと頼む。自分の正体がある国の王女であると明かした彼女を、初対面のはずの青年はやたら優しく甘やかす。冗談で口にした「人を殺すために逃げている」なんて言葉にも、あっさり手伝おうとしてみせる…もっと見る
「君はどうして逃げてるんだい」
「人を殺すためよ。……って言ったらどうする?」
「僕に手伝えることはあるかな?」
「君は一体誰を殺したい?」