かつての理想郷を作った十のウタは砕かれ、詩片となってツミビトに奪い去られた。

未完成な理想郷である『水球世界』を完全な形へ導くために、詩片に選ばれた存在『ウタビト』である主人公・ラクルは仲間たちと共に戦いに赴くことになる。


歌とおふざけが大好きなラクルは、ウタビトの使命である『理想郷の再生』を自分の夢だと信じて育った。双子の兄や幼馴染、手助けしてくれる仲間たちと共にその夢を叶えようと苦手な戦いに挑みツミビトを倒す冒険を続ける。


しかしある出会いから仕組まれた詩片の作為を知り、同時に自分自身の夢、幸せとは何かを見つめ直すことになる。

敵であると切り捨てた存在にも夢があった、約束があった。本当に救われるべき存在も明らかになった。そこでラクルが選んだ自分の夢は。


「ただおやつが美味しくて幸せだったとか、そんくらいがこのおっきな世界にはちょうど良い」


幸せを信じてもう一度歩み始めた主人公たちの、笑いと成長の夢物語(フーリシュカ)。




──歪んだ思想が芽吹きの時を待ち息を潜めているのを、まだ誰も知らなかった。