落ちこぼれ魔女のためのメルヘン【完】

作者中村朱里

数多くの高名なる魔女、魔法使いを輩出してきたリュー一族のサラブレッドとして生まれた魔女、シズシラ。しかし彼女は自他ともに認める落ちこぼれ。
そんな彼女の幼馴染は、故あってリュー一族の隠れ里に預けられて育てられた美貌の青年、ヨル。
近く来たる別れのたむけに、罪と知っていながらもシズシラが彼に魔法を教…

「シズシラ、好きだよ」

「私もあなたが好きよ?」


今更何を言うのだろうと思った。

ヨルはシズシラにとってたった一人しかいない大切な幼馴染だ。

今までも。それからもちろんこれからも、と言いたいけれど、それは言ってはいけないことのような気がした。


――――さてはて、"まことの愛"とは、いずこにありや?