4月、私のクラスに転校生がやってきた。彼は、謎めいた存在だった私の秘密を、ひとつ、ふたつと暴いていった。
突然だが、私は喧嘩が強い。
もちろん口喧嘩とかではなく、拳を交える方の喧嘩だ。
そしてそれは、彼が最初に暴いた私の秘密だった。
私の本性を知った人々は、やがて私のことをこう形容するようになる。
「狂犬」
もちろん飼い主は、あの憎き転校生だ。