孤児のヨシュアは瘴気によって体を蝕まれ、余命いくばくもなかった。屋根裏部屋で死を待つだけの生活に終止符を打ったのは訳ありと思われる黒髪黒目の貴族令嬢だった。彼女は養子縁組してヨシュアを劣悪な環境から救い出した後、ささくれ立ったヨシュアの気持ちに寄り添いながら真摯に向き合い、ヨシュアを大切に育ててく…




 幸福の象徴である白い鳩が窓のひさしに舞い降りた時、




ーーわたしの幸福はきみだよ。




 澄み渡った空気が塔の中を通り抜けていった。