▶ストーリー概要および物語の設定


王家と四家が統べる国の後宮が舞台。新王(女王)が即位すると、四家はそれぞれ優秀な若者を選び、女王の花婿として入内させる決まり。四家のひとつ、一条家から花婿として送り出されたのは、柔和で呑気な美青年、一条清高。


ところが、都へ向かっている途中、清高一行は何者かに襲撃を受ける。敵は普通の人間ではないようで、斬り倒すと形代が残され人の姿は消えてしまった。また、清高の目の前で臣下の術師(異能の従者)が殺されてしまう。


その場に呆然と立ち尽くす少年を捕らえると「俺が殺ったんじゃない!」と否定。少年は鶴と名乗り、雇われて式神を使い、脅かしただけだという。術師無しでは入内できないため、野良の術師である鶴を代わりにすることに。しかし、清高と鶴は互いを信用できずにぎくしゃくする。


後宮では桜舎を与えられ、〝夜桜の君〟と女房たちにもてはやされる清高。そこへ〝花は散る〟と書かれた怪文書が届く。花婿をお披露目する花見の席で、矢を受けた一人の術者が倒れた。力を合わせ、術者を傷つけた者を探し出すうちに、清高と鶴は互いを理解しあうように。美しい花婿が、和紙を折る少年と、花見に集う人々の思いを紐解いていく和風ファンタジー。