「ごめんね、エド」
転生したら乙女ゲー正ヒロインだったリアは、最愛のエドワード王子の寝顔に語りかける。
このまま彼の唇にキスすれば、ハッピーエンド。
リアはエドの妻になって王妃となる。
だが、リアは現実を見ていた。
前世でやりこんでいた乙女ゲーでは、推しであるエドとのハッピーエンドを気楽に100回は過ごしたリアだった。
現実としてこの世界を生き、公爵令嬢でもないリアが王妃になるなんてとんでもないことだと知った。
やはりあれは乙女ゲーの中だけの夢のハッピーエンドだ。
「大好きよ、エド。だから、さよなら」
リアはエドにキスせず、彼の寝室を後にした。リアはあえて、ビターエンドを選んだのだ。
こうしてリアの逃亡劇が始まった。
消えたリアを想って、エドは決意する。
「リア……君が王妃になれないなら……僕が平民になればいいよね☆」
「んなわけあるかああ!お前、気が狂ってんのかぁあ?!!」の側近ツッコミなんのその!
平気で王子の地位をぶん投げる気狂いエドの猛追!
本気で逃げたいリア vs 全て捨ててもリアを愛す気狂い王子の本気鬼ごっこ!ファイ!