絵心のない淫魔は上手く淫紋が描けなくて死にそうです(切実に)

作者桜香えるる

淫魔大公国の公女シルフィア(淫魔)は、尖塔に幽閉されてほとんど死にかけていた。幽閉されるに至ったのは、シルフィアが人々に淫紋を刻むことができなかったために大公家の恥さらしだと糾弾されたから。死にかけているのは、通常淫魔は人々に刻んだ淫紋から少しずつ魔力をもらって生命力を補充するものなのに、そもそも…

【ストーリー概要および物語の設定】

淫魔大公国の公女シルフィア(淫魔)は、尖塔に幽閉されてほとんど死にかけていた。幽閉されるに至ったのは、シルフィアが人々に淫紋を刻むことができなかったために大公家の恥さらしだと糾弾されたから。死にかけているのは、通常淫魔は人々に刻んだ淫紋から少しずつ魔力をもらって生命力を補充するものなのに、そもそもの前提である淫紋が刻めていないので魔力を得られないから。要するに、いずれも元凶はシルフィアが淫紋を刻めていないということにあった。ではなぜ人々に淫紋が刻めていないかというと、それはあまりにも絵心がなかったから! 淫紋を描くとその出来に驚愕され、すぐに消してくれと怒られてしまうのだった。努力はしたがどうにもならずに諦めかけていたある日、淫魔大公国が魔王の息子・ベルナルトの手で滅ぼされる。声フェチのシルフィアにとって至高のボイスの持ち主だった彼に思わず淫紋を刻ませてほしいと言うと……「言うほど酷いか?(節穴)」「淫紋を快く刻ませてくれた上にその出来に怒ることもないなんて、超絶良い人!」成り行きでベルナルトの使い魔になったシルフィアは、彼の提案で彼を実験台にしつつ淫紋を描く練習を始めるのだった。