どうしようもない人生をどうにかしようと主人公の來春は「記憶消し屋」のドアを叩く。 いつかみんなのことを忘れていく。 消えていって欲しい記憶、だけど、こんな時に限って、消えないでほしい たった一つの記憶が邪魔をする――。表紙はあままつさまのフリーアイコンを使用させていただいております。
ねぇナツ、私を連れ出してくれる?
この鬱々とした世界から、逃がしてくれる?
ねぇ、ハル。
春は嫌いだった。
だけど、あんたと出会えて少しだけ好きになっていったよ。
季節も、自分の名前もね。