陽が差す雨の中、傘も差さずに歩くのは天の音が聞きたいから【完】

作者KeeA

雨の日は大学に来ないという人、いますよね(いや、いないかもしれない)。これは雨の日だけ大学を休む、ちょっと不思議な男の子とそれが気になる女の子の話。

雨は、癒しだ。


雨粒が窓を叩く音、

湿った地面の匂い、

水だまりに浮かぶ無数の波紋、

雨が空気を切り裂く音の中の静寂。



そんなある雨の日に出会ったのは、

両目の下に涙のような黒子がある、

親切な男の子でした。


君は、あの日のことを覚えているのだろうか。