ナイショのとりかえっこ

作者きさら樹

双子の姉 ゆかりの代わりに、
一日だけ身代わりデートをした
妹の さおり
人生初めての憧れのデートをし、
最後に交わしたキスで、
さおりは彼を好きになってしまった

叶わない恋だって、わかっているのに――――……

わたしと姉は、双子同士


だから


同じ顔


同じ髪型


同じ声





ある日わたしは、不本意で姉の代わりにデートをした彼に


恋をしてしまった



…彼が好きなのはわたしじゃなくて、姉だってわかっていながら





だってわたしと姉は、双子同士


だから…





「…好きだよ、ゆかり。

今日はありがとう」



「ん……………」



帰り際にされた、

  生まれて初めてのキス――――






好きになる人も、同じだったんだ