現代日本。大学生矢根真琴と組員片桐冬夜の秘密のお付き合い

 両親が離婚し、父に付いた矢根真琴は、単身赴任が決まった父に代わって祖父と暮らしている。祖父は大金持ちでお手伝いも多く、両親がいない生活でも大家族のようで楽しく過ごすことが出来ている。特に祖父は真琴を溺愛しており、真琴の身辺調査に余念がな…

現代日本。大学生矢根真琴と組員片桐冬夜の秘密のお付き合い


 両親が離婚し、父に付いた矢根真琴は、単身赴任が決まった父に代わって祖父と暮らしている。祖父は大金持ちでお手伝いも多く、両親がいない生活でも大家族のようで楽しく過ごすことが出来ている。特に祖父は真琴を溺愛しており、真琴の身辺調査に余念がない。


 ある日、真琴は暴行を受けていた見知らぬ男性を助ける。しかし、その男性を逃したため損害を被ることになったと暴行していた片桐から詰め寄られ、真琴が肩代わりすることになった。


 しばらく事務所でタダ働きすることになり毎日忙しく過ごしていたが、薄々ヤクザの事務所ではないかと気付いていく。祖父から危険だからヤクザとだけは関わるなと言われていたため焦るが、事務所の人間が親切に接してくれるので、その考えを改めていく。


 片桐が所属する葵澤組を抜けた山井に攫われた真琴を助けるべく、片桐を始めとする事務所の人間が動き出す。それと同時に真琴の祖父も危機を察知し、財力を持ってして真琴の居場所を探し出した。


 ついに真琴が捕えられている場所へ辿り着き、片桐と祖父が対峙する。なんと祖父は葵澤組の組長であった。祖父は相変わらずヤクザとの付き合いに賛成しないが、実は真琴は片桐のことが気になっていて──。