「今夜ここに来た、あの男には決して心を許さないで。もし惹かれてしまったら、きっと二度ともう元には戻れなくなるから」紅の遊郭の先輩遊女たちがそう危惧する、冷徹な眼差しをした客の名は斎。暗い境遇に生まれながらも、ひたむきで純真な心を持つ遊女雛菊と客の斎は、逢瀬を重ねるごとに、互いに心を通わせあい、…もっと見る
これはひとりの術師様と、狂おしいほどに切ない愛を紡いだわたしの物語。