僕は幼い頃から、涙を絵の具代わりとして絵を描いてきた。それは、涙絵と呼ばれるもので、父親から受け継いだ能力だ。だが、涙絵には大きな代償が伴う。真実の愛を知った時、その相手の肖像画を描くと――。
ねえ、君に出会えて、僕は何一つ後悔してないよ。
だから、僕がいなくなっても泣かないで。