ONE PASSAGE【完】

作者中嶋 まゆき

一見正反対の二人。お互いの存在を認め、惹かれあっていく。未来を期待しない彼らのいく先はー。

モノトーンの人だかりが列を作る。

ずっと先にいる、検査官に見定められるためだけに、歩を進める。


ちょっとずつ。

ちょっとずつ。


ああ、やっぱり。


あたしはこの儀式が嫌いだ。