縁切りできない幼馴染は私のことが好きすぎる

作者三浦まき

「ずいぶん嫌われたものだね。けど、逃す気ないから」
容姿淡麗、成績優秀、望まないのに男よけになる厄介な幼馴染。
2人の気持ちは、いつまでも平行線で——

 背が高く顔が整っていて、成績優秀でスポーツ万能。

 学級委員としてクラスの右往左往する意見を黙って聞き、けれど決断は早く、彼が決めたことには皆、異を唱えない。

 頼れる存在で、皆に優しく、男女問わず人気がある。


 それが城木弓弦。川谷乃亜が縁切りしたい幼なじみだ。


「乃亜って弓弦くんと知り合いなの?」


「中学が同じだったの。でも友達ってほどではなかったから……知り合いかな」


 乃亜がそう答えると、入学して早々友達になったクラスメイトの美羽は、目をきらきらさせた。


「いいなあ。うらやましい。王子様と知り合いなんて」


(王子様……)


 げんなりして教室の窓から視線を外にやると、休み時間に外で遊んでいる生徒たちが見えた。男子がバスケットボールを手に走り回っているのが見える。

 1人がゴールを決めて、歓声が上がった。今話題にしていた城木弓弦(しろきゆづる)、その人だ。


 クラスメイトたちに肩を叩かれて相槌をうつ弓弦の視線が、ふとこちらに向いた気がして、慌てて視線をそらした。


――ずいぶん嫌われたものだね。


 先日言われた言葉が頭に蘇る。


――けど、逃す気ないから。





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スマホアプリ「コイチャ」のストーリーを担当した「三浦まき」の作品となります。

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