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消えてしまった9月の記憶を取り戻すため、ふたりが立ち向かった過去と今。染谷くんが苦しい環境の中で描いたラムネの瓶の世界。その絵を想像したとき、あまりにも綺麗でそれでいてとても苦しく、切なくなりました。努力して必死に頑張って、それは自分の一部で、誰かに認めてもらいたい、たとえ才能がないと評価されても、それでも手を伸ばしたい何かがそこにある。目標を持って頑張っている人にとって胸に突き刺さる言葉ばかりです。朱莉ちゃんの芯の強さ、堂々と立ち向かっていけるその姿が後半になって描かれていき、その力強さと、ひたむきに人を愛す彼女がとても眩しいです。謎が少しづつ優しく明かされていく中で染谷くんがもう一度ラムネの瓶に世界を詰めるならどんな世界が広がっているのだろうと想像し、この物語の余韻にずっと浸っていたいと切に願ってしまいます。温かく大好きな作品です。