かなり出遅れてしまいましたが、完結、本当に本当におめでとうございます♡

 私たちオーディエンスを惹きつけて離さない本作品と作者様への想いが溢れて止まないので、先に、コメントが長文になることをお詫び申し上げます。そして、私たちにかけがえのないラブソングを届けてくださり、ありがとうございました。

 虜になる他ない、大好きな景色が辺り一面に広がっていました。ページを捲れば、様々な音が躍りだして、私を溺れさせる。どっぷりと浸かっていく自分が、抜け出せないほど深い沼にはまってしまったことを感じつつ、もう、この世界を知らなかった元の私には戻れないことに寧ろ喜びが込み上げてきます。その絶景に何度でも飛び込みたいと思ってしまう。魅惑的であり、エンターテイメント性の高い美文は輝きで溢れていました。なんでこんなにも美しい光で満ちているのだろう、心が強く揺さぶられるのだろう、と考えた時、彼らは太陽や真っ昼間というよりも、月や宵を想起させるなあと、想いを馳せて。それと同時に、しっとりとした柔らかな雰囲気に抱き締められている心地になりました。彼らが負っていた傷と仄暗い過去が闇を作っていて。けれど、そこでまた燃える星々、誰かを救う希望や一筋の光の象徴に成長していく。だから彼らには、私たちの琴線に触れる、静かで暖かな春の夜が似合う気がしています。思わず笑みが零れる会話のキャッチボールは、あったかい陽だまりみたいで。それが反射して、夜空を月明かりが照らしていく。幻想的かつ感動を呼び起こす。感動って、あまりにも安い言葉だと思っていたのですが、人は本当に感銘を受けた時、この言葉しか出てこないのだなと気づかされて、あまりに胸に響いたため、読了後の今、語彙力が著しく低下しているのですが、もっと多くの方々にLandscapeのことを知って頂きたくて、こうした形でコメ欄にお邪魔しています。

 序盤で、ここまで『しんどい』と思った作品に巡り会ったのは初めてでした。いつの間にか桜に感情移入をしている自分がいて、真実が明るみになっていく過程では胸を抑えるしかなくて。ああ、しんどい。自分の吐き出す息が大きく震えるのを感じ、やっと我に返ることも屡々。けれど、痛いだけではない。アットホーム、という言葉こそ彼らに相応しいものは無い気がします。個性豊かなメンバーは本当に楽しくて面白くて、けれど何時もふざけているわけじゃなくて、例えどんなに不器用だとしても桜を想う優しい気持ちに代わりなくて……ああもう、思い出すだけでまた感涙が頬を伝いそうになります。兎に角、その、陽と陰のコントラストが素晴らしくて感情を丸ごと持って行かれたのを覚えています。これこそまさに箱推しというんだろうな、っていうくらい、全員のことが愛おしくて堪りません。自分が全て悪いんだと何でもかんでも抱え込んでしまっていた桜は、美声や可愛さなどを除き、普通の女の子なんだと、少し涙もろいところがチャームポイントな、どこにでもいる女の子なのだと伝わってきて。だからこそ、自分にも投影することが出来たのかもしれない。素直になれない素直も周りが見えないほど音楽に打ち込んでしまう危うさを持ち合わせていて。だからこそ、全力で応援したくなるのかもしれない。気づけば、彼らの性格や台詞を吟味して咀嚼している自分がいました。そこで初めて、取り返しのつかないほど心を奪われてしまったのだと気づかされました。

 小学校低学年から中学の時までピアノを習ってはいたものの、ギターコードなどはチンプンカンプンで、はっきり言って、音楽の世界はこれっぽっちもわかりません。そんな私でも音楽の尊さ、ずるさ、憎さ、愛しさが手に取るようにわかって。そして私も、何かに全力をかける熱情は知っていました。自分にとっての執筆と読書に相通じるものがある気がして。ジャンルは違えど、音楽も本も一つの作品であり、それは永遠にループする、好きと嫌い、愛と憎悪の配列のことでもあるのではないか、と解釈しています。素直と桜に通う絆があったように、湊と絵莉花にしかわからない音があったように、私も、何か一つで良いから極めて、誰かとそれを分かち合いたい、頂上を眺望してみたい、なんて、新たな目標も生まれました。本作品の影響力は計り知れないのではないかと、触発された私は強く感じています。何十年何百年経っても人々に受け継がれるものがあるように、この物語も永続的に誰かの下に届くのだと信じて疑いません。不朽の名曲、不朽の名作とは、まさに、このラブソングのことなんだろうな、と。けれどきっと、”このラブソング”は読者によっても全然違う音を奏でるんだろう、とも思っています。敢えて書かれていない本作品のラブソング。色んな人の想いが合わさる時、深味のある面白い音色が耳を擽ってくれる。だから私は、自由に、自分の想うままに今、歌っています。

 自然の音、足音、瞬きの音。これからは私も、些細な音にでも気を取られるだろうな、と感じた途端、笑みが隠せなくて。素直だったら、桜だったら、五人になったら、どんな音楽を私たちに届けてくれるんだろう、と楽しみで仕方がありません。なんと言っても見どころなのは、少し油断していた時に、キュンキュン通り越して、ギュンギュンと激しく高鳴る16分音符がぶち込まれるところと、流れるように胸にすっと溶け込んでくるところ。天才はやっぱり変態なんだなあ、とニヤケてしまったことが恥ずかし過ぎるのですが……特に後者は、短文、長文、語尾の韻、その全てが綺麗な音で、読むって音楽なのかもしれない、と本気で思いました。大好きな箇所を幾つか自分で朗読してみたのですが、本当にいつまでも聴いていたい美しい響きでいっぱいでした。また、所々に出てくる、実在する曲を流しながらページを捲るのも胸がときめいて。特に、私も大好きなThe Beatlesの『Let It Be』が出てきた時はあまりの嬉しさに飛び跳ねました。そして、素直はどんなふうに歌ってるのかな、と何度も何度も頭の中でリフレインさせて、一緒に歌っていました。行間を読んだというか、空白の部分にも隠されたリズムを探しているうちに、不思議と自分の視界が滲んだのもとても印象的でした。

 本音でぶつかれる関係性。大事なひとだからこそ、時には厳しく言う。そんな信頼関係というか、私たちは知ったかぶりをするほかない、彼らを繋ぐ深い深い情にも羨ましさと憧れが募りました。SNSに書かれていたメッセージ ”大好きです” その言葉の破壊力は凄まじいんだと、改めて教えられた気がしています。

 そしてライブ当日。心臓が壊れそうなほど、はち切れそうなほど鳴り響いて、はじけるメロディーが耳に届いて、ファンの喧騒の中に私はいました。どんどん煩くなっていく心音。あの躍動感、興奮、余韻は暫く続きそうです。どんどん上がっていくボルテージが愛おしくて愛おしくて、思わず、大好きだよ、と叫びたい衝動に駆られて。顔に集まる熱が、込み上げてくる彼らへの想いが、今も蘇ります。もう、鳥肌が立ちました。私もペンライトを振って、Landscapeと書かれたタオルをぎゅっと握りしめて。頑張って最高のお洒落をしたのに、メイクもばっちりキメたのに、熱すぎる涙のせいで、冬のくせに熱気にやられて吹き出す汗のせいで、顔がぐちょぐちょになってしまう自分がいました。もちろん、ずっと拳は挙げてましたけれど。

 桜の花びらを見たら、きっと彼らを思い出します。もちろん、その彼ら、の中には桐生さんも、絵梨花もいます。番外編の時の彼女が可愛すぎて暫くの間悶絶していたというお話もあるのですがかなり文字数が多いのでここら辺で失礼します。あと、英語のAとCが出てきたら、絶対妄想しちゃいます。素直と桜のせいで英語の勉強が捗らず、集中できなくなったとしても、仕方がありません、二人のことが大好きなので許します。2022年の12月12日、その日またライブで彼らに会えることを願っています。大好きです。

 もしもよろしければ、日向さんと優成さんのお話や桜たちの同棲のお話、湊たちの今後のお話などなど、アフターエピソードもお待ちしています。アンコール、って何度も何度も叫び続けていますので(急かしているわけではないので、どうかプレッシャーは感じられませんように)、作家様の気が向いた時に書いて頂けたら泣いて喜びます。お疲れ様でした。そして、これからも彼らの一ファンとして、作家様の大ファンとして、微力ながら応援しています。

 時間をかけて、じっくり大切に綴られた作品ですのに、こうして一気に拝読してしまったことがあまりにも哀しいので、また後日、今度は本作品に散りばめられた全ての音符を拾い上げられるよう、言の音に触れに、彼らに会いに、帰ってきます。自分が尊い、のボタンを押す音までもが音楽になって、それが一つの曲になっていてちょっと嬉しかったのですが、押しすぎだろ、と素直たちの呆れ声が聞こえてきたので止む無くストップしました。

 本作品を通して、ラブソングを共有できる、彼らの軌跡を誰かと一緒に祝福することができる、そんな幸せに感極まりました。一生色褪せること無く、私の胸の中で輝き続ける予感しかしません。最高の機会に出会えたこと、感謝でいっぱいです。

 やっぱり大切な君に歌うならラブソングしかないよね。

 あらためまして、完結おめでとうございます。素敵な音楽を奏でてくださり、最高の風景を見せてくださり、ありがとうございました。