山川さくら
運命的な恋の行方
かつて世の中が安定する前の戦国時代。蝦夷地を治める福山家。
稀代の名君と言われる福山冬雅には慈悲深い冬悟という弟がいた。
冬悟には月姫という将来を誓った姫がおり、愛し合う二人を引き裂いたのは冬雅だった。
謀反の汚名により冬悟は切腹、月姫は冬雅の側室に。
冬悟への愛に月姫の心は引き裂かれ、静かに花びらが舞うように命を散らしてしまう。
400年の時を超えて月姫は転生する。
転生後の姿、真姫が出会った不思議な聴講生は前世での約束を交わした愛しい人だった。
そしてそこから始まる物語の切なさに胸が打たれました。
情景が美しく表現されていますが、それ以上に登場人物の心の動きから目を離せません。
中巻、下巻へと続くこの作品の展開にドキドキしました。
ぜひともご一読を~