誰にでも他人に知られたくない過去を持っている。綾(アヤ)は訳あって、男友達卓弥(タクヤ)とマンションの部屋をシェアしていた。ただ単調に流れていくだけの日常を送っていたが、ちょっとした出来心で寄り道した喫茶店で、突然目の前に知らない男が現れた。しかも男は自分のことをずっと前から知っていると言いだし…



不自由な蛹



知っている――


その言葉が、私を不安にさせて戸惑わせる。


誰でも小さな選択で、人生は大きく変わっていく。


何が起きるか分からない。


あの日も、朝目覚めていつもと変わらない一日を送るはずだったのに、


あなたはわたしの前に現れた。


いつしかあなたのことを想うだけで、私の心は高鳴るようになっていた――