濃く、甘く熟して。

作者朝比奈萌子

服従させられてきた孝徳に復讐を誓う瑞希だったが、大胆にも結婚式に略奪されてしまう。果たして彼女は孝徳の檻から逃げ出せるのか――濃く、甘く熟した重い恋の物語。

重すぎる愛に、あなたはどこまで耐えられますか?




【主要登場人物】


・牧原瑞希(24歳)…中堅の国立大学を卒業。弘樹と結婚して家庭に入る予定。


・東十条孝徳(36歳)…東十条建設の次期社長で御曹司。瑞希に異常な執着。


・岩崎弘樹(28歳)…東十条家に雇われている庭師。一生懸命な瑞希に惹かれている。



 牧原瑞希は両親を子供の頃に事故で亡くして以来、遠い親戚の東十条家で世話になっている。しかし東十条家の瑞希に対する態度は冷たく、厄介者でしかなく、家政婦状態が続いていた。その中でも特に、ひと回りも年上で長男、東十条建設の次期社長で御曹司の孝徳は瑞希を性的にも服従させており、瑞希はいつか彼に復讐しようと心に誓っていた。本当は初めて会ったときにひと目惚れしていたのだが、初恋は処女とともに散っていった。


 そんな荒んだ毎日の中、光を与えてくれたのが、東十条家が雇っている庭師の岩崎弘樹だ。弘樹はつらくても挫けずに前を向き続ける瑞希に好感を持ち、ふたりは次第に仲を深めていく。奥手で真面目な弘樹は決して瑞希に触れないまま瑞希の凍っていた心を溶かし、やがてプロポーズ。瑞希には受けない理由がなかったことで、めでたく結婚が決まる。


 これからが自分の本当の人生なのだ――そうすばらしい未来に思いを馳せていた瑞希の結婚式、しかしこの日を虎視眈々と待っていた孝徳が、あり得ない行動に出た。すべてを奪われ、外界から遮断され、監禁された瑞希には果たして幸せは訪れるのだろうか……?