蒼い記憶に沈められ

作者旗 こうすけ

嘘みたいなホントの話
僕は誰?自分とは??
あなたの記憶に「必要な人」はいますか?





最近やっとわかりだした





ここは医者がいるところだ




「はらさん?おきましたか?痛いとこありますか?」




どうやらぼくは原って名前らしい




痛いって、なんでこんなに痛いんだ。




聞かないとこれ、異常だろ!




(ちょっとすみません)







言ったつもりだった




ヒューと風の音




口じゃない、しかも喉




何度かやってみたが同じだった




(待て意味がわからん!ちょっと待ってくれ!!)




どれだけやっても風が吹き荒れるだけ




「はらさん!?どうしましたか〜大丈夫ですか〜」




「落ち着いてくださいね〜」




めっちゃやったけど…出来ない…声が潰れたのか…?




なんでなんでと考えてるうちにまた眠くなり




そんな混乱ごと深いところへ消えていった



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もはや慣れたな。。





声が出ないと思っていたが




喉に開いている穴に




シールを貼ることで発声できるらしい






「今日はちょうしええか?」


(うん、なんとかかな)




この毎日来ては横にいる人がハハオヤかなぁ。




あれそういえばどんな生活してきたんだっけ???









???????

あれ?そういえば…









言葉は理解してるし、話せるのに




相手が言ってることが分からない時がたまにある




それに、そもそもなんでこんなに怪我してんだ?





…てか誰だ?これ。

なんもわかんね。




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首は腰からやり過ぎなくらい固定されてる




右目は半分物が消えて見える




そして何より右腕の感覚が途中しかない




気になりだしたので親であろう人に聞いてみた







(僕なんでここにおるん?)




すると渋々話しだした





「あんたがバイクで走っとってなぁ。ただまっすぐの道やってんけど


交差点で一旦停止のとこから車が止まらんとでてきて…」




「避けたけど頭から突っ込んでなぁ。心臓変な動きやし


肺は穴開きまくってるしか呼吸してないし…」







なんか他にもいろいろゆってた





何が1番驚いたって





そんな話を僕が知らないってこと





でもなんとなーく、回らない頭で考えて自分なりに理解した





(頭打ったのでいろんなこと忘れとんやな…)









23歳が感じる


悩みとか


喜びとか


悲しみとか


思いとかの




”これからのハジマリ“でもあり


“これまでのオワリ”だった。








つづきます