長編(…になる予定)の連載です。
勉強以外に興味を持たない、いわば「勉オタ」の高校生の少年の、ある女子生徒との出会いーーー。
ーーたとえ一人でも信じられる人がいるなら。
そして、一人でも自分のことを理解してくれる人がいるのならーーー
「糀よしはる?ってなんかかっこいい名前だなあって、前から思ってたんだ」
「そうか?僕は自分の名前あんまり好きじゃないけど」
「なんで?かっこいいのに」
「お前と一文字でも名前がかぶってるからだよ」
僕は人を拒絶することしか知らない。いや、知らなかったんだ。