むにえな

狭き道
「白線は、唯一歩ける道」
これは、小さい頃やりました。
懐かしい日常です。

さて、分岐点の選択肢がありましたが、興味深い試みだったと思います。
ただ、本文からでは選択肢の違いが分かりませんでした。
そのため、選択する余地なくαから読むことになってしまいました。
せっかくなので、自分で選ぶことによる「結果を引き受ける恐怖」があるとよかったかと思います。

αは、細かな描写をせず状況の明言を減らした点に、薄ら寒さを感じました。
日常の中に潜む恐怖。
人が消えても何事もなく進む普通の日々が、ふと足元が覚束なくなるように感じました。

βは手の届かなさが、ホラーとは別物ですが、戦慄を覚えます。
状況が分かるのに、手助けできそうにも思うのに、それでも届かない手。
これは怖いものです。

私はαの方が好きでした。
これは完全に私個人の好みですが、
「かっちゃんを羨ましがる:パターンγ」
も読んでみたかったように思います。