傍には、女の死体があった。まだ新鮮さ残しており、頭から紅い筋が流れている。
すぐ向こうには、無惨な男の死骸が転がっている。
邪魔な者は、もういない。
俺は、完成したのだ。
警察の無線機がけたたましく鳴り響いている。
男はひどく満足げな表情を浮かべると、右手に持っていた拳銃を、静かに自分の額に当てた。
乾いた、音が響き渡った。