平成XXXX年──…。
ある殺人事件が起きる。
産まれたときに母を失い
妻を失った悲しみから
麻薬に溺れた父に暴力を振るわれ…
そして殺されてしまった少女、
千崎 花菜(せんざき はな)
その話はやがて物語となり、世界各地に広がった。
それを読み、涙を流した人々がどういう運命を辿るのか、まったく知らずに。
──そう、殺されてもなお千崎花菜の亡霊は、在った。
不幸だけを味わい、幸せに飢えていた女の子は幸せそうで罪のない、自分に同情を寄せた人を殺していく──…
果たして終わりは来るのか。
少女に、幸せはやってくるのか。
だからそれまで、あくまでも容易く同情なんて、してはいけません。
花菜は、…不幸な人生の中で少女は、人を不幸にするということを覚えてしまいましたから…