加奈子の想い出

作者しおん

極度の人見知りで上がり病の女子高生加奈子が進学校へ通う不良少年に恋をした。しかし彼には告白出来ない切ない理由があった、、、

「加奈ちゃん顔色悪いけど大丈夫?」


学校で数少ない友達のエリが心配そうに


声をかけてくれた。


「うん大丈夫、今日も元気でがんばろう♪」


つい強がりを表に出して虚勢を張って


いつも元気少女を演じている私がいる


今は母と二人暮しをしているんだけど


母は昼はパート、夜はスナックで働いて


懸命に生活を支えている。


普段は温厚で、やさしい母なのだが


スナックから、かなり酔ってから、


帰宅してきた時は決まって


「お前がいるから生活が困窮して苦しい

思いをしているんだ!」


とよく愚痴をこぼす。


だけれど母はたった一人の肉親だ


母がいなければ今の私はなかった


母には本当に感謝している、、


これくらいの愚痴は私はしっかり


胸におさめておこうと思う