しかしそれは私の勘違いなのだろう。だから彼らは私の作り出した偶像の中からいなくなってしまったのだ。何があっても止まることのない時間に逆らうことなどできるはずもなく、私はまた一人になってしまった。

 

 なんの予定もない日曜日の午後というのは無駄に空虚な時間を私に与え、ただ虚しさだけを浮き彫りにしていた。数分が数時間に感じられ、冬だというのにやけに長い間太陽が部屋に射し込んでいる。私は携帯電話を手に取り、ア行から順番に相手をしてくれそうな人を探しては電話をかける。6回呼び出し音がなると期待は薄れ、8回目で電話を切る。その繰り返しだ。そういう時に切ない歌を呼び出し音に設定している人に電話をしてしまうと、余計に孤独を感じてしまう。

 私は孤独が嫌いだった。中学生時代にいじめられた経験があり、誰の助けも得ずにその苦悩から抜け出した。しかし、そのせいで人一倍孤独が怖くなってしまったのだ。