青い果実【完】

「作る」余韻 進路にゆれる高校生達。今の私にストレートに響くメッセージでありながら、受け取る側に飲み込みの範囲の余裕を与えてくれる、素敵なお話だと思います。 しかも目線が高校生ではなく先生とは…！びっくりしました。ほどよい距離感にある、私の好きな感じの先生です。うふふ。 染み込むひとつひとつの言葉。雰囲気がとにかく優しく、でも哀しく、あっさりしていてあっさり読めるのに、読後には温かなため息が漏れる。余韻は押し付けがましくなく…何と言うかただ「残る」余韻じゃなく「作る」余韻といった感じです。 後悔せずに夢を追いかけるなんて不可能ですが、自分のことなんですもの、誰よりも考えてやらないといけませんよね。 「俺の希望はカウントダウンにあって、それ以上などなかったのだ。 」…名文だと思います。 大人が読むも良し、子供が読むも良し、…私は思い切り後者ですが素敵でした。有り難うございました。

透明感 独特の雰囲気とメッセージ性の高い作品に驚きました。 　完結にまとめられているのに、内容は濃く。 　短時間で読めるのに、真意を探ってしまうし、今後の展開、展望を期待してしまう。 　そんな作品でした。 　ラブコメ畑で育った私でも、すっと入り込める作品。　 　ありがとうございました。

新たな門出 大学受験をひかえた高校生と定年がじわりと近づいている教師の物語。 驚くべきことに、主役は教師の方。 面談の形で夢と現実についての線引きを考えさせれる。 青春と青春に向き合えなくなったものの向き直りは面白い。