痕跡【完結】

作者

本当は、永遠なんてないって事、知ってたよ。ねぇ神様…こんな時だけ神頼みなんて、そんな意地悪いわないで?アナタが逝ったのは菫の花咲く五月だった…逝った彼を追い続け

ねぇ神様






今はこんなにも毎分毎秒アナタを思っているのに






いつか






1日も思い出さない日がくるのかな






思い出そうと望んでも





頭に浮かばなくなるくらい記憶から薄れてしまう日が来るのかな






人間て生き物は都合よくできていて






古い記憶は思い出のカテゴリーへと格納されその記憶は薄れていく






必死でもがいてももがいてもどんなに忘れたくないと頭をフルカイテンさせても






自分には平均的な記憶力しか備われていなくてそれが良いか悪いかはわからない