マドカの恋物語。
全寮制の高校に通うために上京したあたしが始めて出会ったのは、今にも死にそうな男の人だった
「もう俺に話かけんじゃねぇぞ」
あたしと目を合わさずにそう言った彼は、かったるそうに誰もいない廊下を歩いて行った。
それでも、言葉とは裏腹に淋しそうな瞳を持つ彼の笑顔を、あたしは見たいと思った──…