ふと思いだす、あの町の、


川のほとりの、赤い屋根、



そうして大川の、


水の上には、白いほが、


しずかに、しずかに動いてた。



そうして、川岸の草の上、


わかい、絵かきのおじさんが、


ぼんやり水をみつめてた。



そうして、わたしは何してた?


思いだせぬとおもったら、


それは、誰かに借りていた、


ご本のさし絵でありました。