ずっとずっとすきでした

作者黄瀬萌々香

俺には大切な奴がいる。

すごく素直で、可愛くて、優しい、

男女共に人気がある、俺の何よりも大切な彼女。


彼女に惚れたのは小学5年生の4月。

学年も変わり、クラス替えをした俺たちは

新たな始まりに胸を高鳴らせていただろう。

あの頃の俺はまだかなり餓鬼だった。

人の嫌がることばかりして正直俺は女子に嫌われていた。

だが俺には 一緒にふざけてくれる男友達がいた。

女子は俺のことを「ウザい」

と思っていた奴が多かったのだろう、

みんな俺に対しての態度が酷かった。

「あいつさ、マジ最低だよね。」

「男としてあり得ないよねー。」

そんな言葉が毎日耳に入る。

俺は思った。

「女なんて糞だ、彼女なんか一生いらねぇ。」と。