賽は投げられた



仮面を被り


重い鎧を身につけ


闇に捕らわれ闇を食らう



身を任すはずだった



なのに


ふと、溶け込むように差し込んだ


ほんのすこしの木漏れ日が


辛く


悲しく



とても愛おしかった




手放したく、なかった





極道の女と堅気の男の

ある恋愛話