いつからか、私の願いはたった一つになっていた。
【今スグ、ココカラ消エテ無クナリタイ…】
今自分はどこに向かっているのか。
一体何を求めているのか。
何も分からなくなる瞬間。
目を瞑る――何も視たくないから。
口を噤む――何も云いたくないから。
耳を塞ぐ――何も聴きたくないから。
そして
心を鎖す――もう何も感じたくはないから。
だけど、そんな時に限って彼は現れる。
私の目の前に。
当たり前のように救いの手を差し伸べて囁くんだ、甘い言葉を。
貴方は天使、それとも悪魔?
嘘か真か。夢か現か。
きっと誰にも分からない。
ここは私だけが知っている、秘密の世界。