ルナの左目から
涙がこぼれ落ちることはなかった。
悲しいとき
嬉しいとき
感動したとき…
どんなときだって―
頬に涙の筋をつくるのは
右目だけだった。
でもルナは
そんなこと気にしてなかった。
左目のことなんて
どーでもいいと思ってた。
だけどあの事件がきっかけで
どーでもよくなくなった
ルナの左目。
左目の涙で親友を救うか
左目の涙で恋人をなくすか
ルナは
どちらの道を選ぶのか
この作品を読んで
大切な人を思い出してください。