一人輪に入れぬ少女と裏社会に生きる青年の――偶然が生んだ物語。
それは、後に青年の生き方をも変えてしまった――もう何年も昔の話。
――少女は青年を愛していました。




「私――死んだほうが良いんでしょうか?」



男系であるがゆえ、後継者になりえなかった少女の前に広がる世界は、生き地獄にも似た迫害の日々――。

“役立たず”のレッテルを貼られた少女と青年が出会ったのは、寂れた公園の片隅で。



――夢のような、日々の始まり。