その時君は何を思う

作者霜月

過去の貴女にいつまでもとらわれている私の世界は一色で。

それは、ひどく不愉快で…ひどく心地の良い場所だった。


一匹の猫はとある不良の巣窟へ迷い込む。

私は人間が大っ嫌いだ。

特に、不良、と称される、人を傷つける奴らはなおさら。

守るためでもない、自分の欲のままに人に暴力をふるって。



所詮みんなそんなもん。





関わることが怖かった。

関わって、大切になって、手放せなくなって、そして裏切られるのが怖かった。




自分を守れるのは自分しかいない。

それは、小さいころからの経験で。





「あんたたちなんて所詮ヤクザの予備軍よ。私に近づかないで」



「頼むから…頼むから俺のそばにいてくれ……」







一匹の猫はとある不良の巣窟に迷い込んだ。







8/4 開始