最中

ふいて、もっと好きになる
評点[80/100]

唐突でこっぱずかしいのですが、主人公が好みど真ん中でした(笑)文体と人物達が非常にマッチしていたように感じました。好みが分かれるところなのかもしれませんが、この度が過ぎるくらいの遅さが心地よく、主人公のださい感じと合わさってとても癒されました。そこそこ穏やかな休日に、静かなバスでちんたら居眠りしてるような、そこはかとなく幸せなお話でした。

彼女が可愛らしく「奥の方にある昇降口から、せっせと彼女が出て来た」のところがとても良いです。せっせと!夕くんも程よい濃さで良い味出してました。人物の少なさも絶妙かと。やんわり手を退けるところ、手を握るまで一悶着あったところ、下手くそな告白、歩幅、細やかな平凡が大好きです。ハンカチや二本目の傘を持っている男の子、大好きです。

-20点はバランスかなと…いちゃもんすみません。主人公が彼女に会いにいかなくなった時期に、少し重み?を加えた方が良いかもなーと思います。ラストはもっと自然な丁寧が好みだなー惜しいなーと思いつつも、じんわりくる良作でした。

主人公、つぼです。
まじで(笑)

有り難うございました。