大切なもの、全部奪いに来るからーー世界に嫌われた少女は暗闇のなかで誓った。
これは運命なのか。
それとも、必然なのか。
神の手のひらで踊らされているストーリーならば、あまりに酷い。
誰もが自分の、あるいは大切な者の幸せを守るためには、鬼にもなりうる。
そんな人間を笑っているなら、それは神ではなく、悪魔ーー。
「私の願いは、一つだけ」
そのたった一つは尊く、重い。
そして、神は言うのだ。
「そんな贅沢なこと、お前が願っていいとでも?」
口元に悪魔の笑みを浮かばせて。
今日も、そこで夢は醒めた。