―――ユカリへ

作者時雨

"ユカリへ"

男性視点の物語です。
「ユカリに彼が宛てたサイゴの手紙」

恋愛は常に誤解と隣り合わせ。

ここにも誤解を重ね、壊れてしまった男女がいた。




ユカリへ


もうきっとユカリは許してくれないけど

やっぱり伝えておきたいことが

あったんだ。

ただ一度でいいから

俺を思い出してほしいんだ。

身勝手だって、分かってるよ。

分かってるけど、ユカリは俺の"唯一"だったから。

いや、今もそうだっていっていいのかな。

ユカリはもう

思い出すのも嫌かもしれない。

でも、これだけでいいんだ。

読んで欲しい。

そのあとは

破って捨ててもいいからさ。

俺を救ってよ。


ユカリ―――。