入社したてで、忙殺される毎日。
オフィスラブなど遠い世界の話だと思っていた秋本ひなとは、ある日、住んでいたアパートが焼け、新しい住まいを探すことに。
ところが、住むと必ずいいことがあるというハッピーエンド荘という怪しいアパートの大家さんにとっつかまり、此処に住めと強要される。
「此処からは高額当選者が二人も出てるし。
すぐに結婚が決まって出て行ったやつもいる。
此処を出ていった連中は、みなハッピーなことが起こって出て行ったんだよ」
「待ってください。
それだと、いまだに此処を出ていけていない人は、みな、アンハッピーな人だということでは……?」
「普通の人もいるだろうよ……」
アンハッピーそうな住人とワケありそうな住人ばかりのハッピーエンド荘。
そして、ひなとの隣に住んでいたのは――。