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物理的に近づいたって、キミは遠い〉

自販機を目指しながら歩く。

ずっと触れたい、と願ってた念願のそれは

想像以上に柔らかくて、

壊してしまいそうだと思った。

右手の指先が、無意識に求める。

───もっと、と
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