「お前、馬鹿じゃねえんだろ?」

確かに大学も合格したし、馬鹿ではないとも思うけれど。

支離滅裂ではあったけど、要約するとそういう話なんじゃないかとも思え。

「もしかして、影山さんも?」

「そうだな」

「私が好きってのと同じように?」

「だな」

「これ以上、想いたくないくらいに?」

半信半疑でそう聞くと、鋭くも優しい視線を私に向ける男が頷いた。

「もう限界だ」
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