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「こっち向けって」

掴んだ手で、
綾瀬のアゴを持ち上げた。

「な、なに……」

和冴が持つ
冷えた瞳は、
綾瀬の瞳が
怯えているように見えた。

「・・・俺が、怖いか?」

「え?

なにが?」

「血と暴力の世界に
身を置く、
俺は怖いか?」
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