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彼女への愛は、永遠の拘束。

DachuRa 2nd story-呪われた身体は、許されぬ永遠の夢を見る-白城 由紀菜

『――もう、どうだっていい。繋ぎとめておけるなら、どんな関係でも』 19世紀末、大英帝国ロンドン。 裏社会を生きるセドリックは、重度の女嫌いと喜怒哀楽の無い不愛想な性格を抱えながらもブローカー業を営んでいた。そんな彼は、ある時仕事の依頼者である男から突如名家エインズワース家のパーティーへの同行を命じられる。 仕事上の口封じの為だと分かっていながらもパーティーへ同行するが、そこで彼は儚く美しい少女・エルと出会った。 触れ合う事すら出来ない程の女嫌いだというのに、セドリックはエルの不思議な魅力に深く惹かれていく。 しかし、セドリックは過去に深いトラウマを持ち、幼少期に掛けられたとある男の“呪いの言葉”に今も囚われ続けていた。 呪いとトラウマ、そして深まっていくエルへの劣情。エルを欲する気持ちが膨らめば膨らむ程、自身を呪う言葉の存在は大きくなっていく。 そんなセドリックに、幼馴染であり同業者であるマーシャが諄々に諭し続け―― 様々な人間の感情や緻密な繋がりが織り成す、複部構成 長編小説[DachuRa]シリーズ第2弾――セドリック・アンドール。 ――これは英国に生きる紳士・淑女の、長い人生、及び罪と愛を描いた物語。 永遠に覚めぬ幻覚を。 ―――――――― Garnet rosE編、Sapphire lilY編の二部作に別れたDachuRaシリーズ、Garnet rosE編2作目です。よろしくお願いいたします。 ・この物語はヴィクトリア朝の英国を舞台にしておりますが、街や建物、人物などは全て架空です。 ・多少の性描写・残酷表現がある為レーティング設定をしております。
  • 歪んだ愛
  • 完結 161ページ
照れ隠しをする様に、彼女が笑う。
 その笑顔は、この長い間見てきた彼女の表情の中で最も“本当のマーシャ”である気がした。
159ページより