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払いのけるようにして腕をどかせるのだが、蘭勝は楽しむようにしてまた乗せるので抵抗をやめた砦。

それを分かっていたかのような表情は、砦にとって逆効果なのだが“それを分かっていて”あえてそうする。

「怒んなよ。――…弟。」
98ページより