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風祭 流麗風祭 流麗
2022年7月13日

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彼に――ただもう少しだけ優しくしてやりたかった……

ヴァイオリンのためのソナタ【完結】/竹比古

 ベルリンに住む日本人青年ヴァイオリニスト、神坂薫の元に、弟だと名乗る金髪碧眼の少年が訪れた。  薫のパートナーであるドイツ人青年、リヒャルトは、その少年の言葉を鼻先であしらい、素っ気なく追い返す。  だが、その少年はニューヨークに住む薫の兄、透と結婚したアメリカ人女性、アニーの弟で、薫にも義理の弟たるエリオットだった。  薫は、かつて愛した女性、兄と結婚したアニーと重なるエリオットの姿に、冷たくエリオットを撥ね付ける。  そして、悲劇は起こった。二人が奏でるのは朝凪の協奏曲(コンツェルト)。  陸からの風と海からの風が代わる時、一時、風の止まる朝凪のように、静かに逝った……。
  • BL
  • 完結 42ページ
光のような金髪も、風のような碧い瞳も、何もかも彼女に似通っていた。
 あの美しく、聡明な女性に……。
 そんな彼の姿を見て、一体、何が言えた、というのだろうか……。
4ページより
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